2009.8.15 コミックマーケット76

ワナってもんは意外なところに転がっているモンで、その始まりは家を出てすぐだった。
現状の家が結構複雑というか、正妻様曰く「ダンジョンだ」な造りをしており、
駐車場階から住んでる階までの直通エレベータが無く、一階分は階段を下りねばならない。
普段は大して気にならない。
まあ確かに家具屋さん(主にスウェーデン家具のあそこ。大好き)で買い物した時とかは
かなりの勢いで階段往復するが概ね問題は無い。

そう、コロコロカートの存在がなければ。

これがねぇ、家から持っていく分の中に300ページ弱の再録本があるんですよねぇ。
当然ながらコイツが一番重いわけです。
箱は二つだけですが中身ビッチリで階段を下りねばならずいきなりちょっとした試練。
あまり柄を長くしているとやりにくいので短めにして降ろしながら、
段に引っかかった時は左足で蹴って動かす。
そんなスタンスで始まり始まり。

その直後、第二のワナで泣きそうになる。
要は坂道の上に建物が建ってて降りる時は結構急な坂になるわけですな。
後ろから押してもらっちゃった、ウフっv
……てな勢いでございます。


さてまず品川駅で色々合流。
が、売り子の振りをした遊び相手の第四夫人様は東名高速崩落の影響でいまだ静岡。
しばし待ったもののどうにもならないので先にホテルへ行く事にした頃、
チケットを渡すと約束していた身内と合流。
家出る前にその分だけ切り離していたので問題なく渡す。
インテのチケットと違ってホロ印刷がされてるのがすげぇなぁと思います、あのチケット。
本名印刷には面食らったけど。

待ってる間、一日目を満喫していたお仲間さんらしき方々がよく目の前を通り過ぎる。
きっと私の様子を見て向こうもお仲間だと思ったに違いない。
一時間ほど駅でいる間にすれ違い通信が100人超えていた。
そんでびっくりしたのが、すれ違い通信でカルス君がいたこと。
あの名前そのものは生物学は植物の細胞かなんかにあるのは知っておりますが、
私にはKウイルスことカルサートのほうが頭に浮かぶ。
思わずロイヤルルームへご案内してしまった。

宿は五反田。
初めて行ったが受ける印象は南方っぽい感じ。
いやあそこまではっちゃけては無いが十八歳未満お断りの無料相談所や黒服のおにぃさんたちが一杯いるところ。
ホテルはちと裏に一本入った通りに面して入り口があるのでしばし探す羽目になった。
でも無事たどり着いてようやくカートから解放。
早速DSの充電器を取り出して充電。
携帯の充電器は持ってないがDSは持っている、ヲタとしては正しいが何か間違った状態。

やがて時間が経ち第四夫人様から連絡。
五時間弱の遅れにて東京駅到着、今から五反田行くよとのこと。
いやほんとマヂでお疲れ様です。
しかし自然災害だけには何をどうあがいたって勝てないもんだなとしみじみ思う。

ようやく合流できてしばし話に花を咲かせてちょっと早めに就寝。
ゲームはしちゃダメよと釘を刺されて私もちゃんと寝る。


朝七時過ぎに山手線搭乗。
ちらほらとお仲間らしき方々が散見できる。
大崎でりんかい線に乗換えるがここはもうお仲間だらけ。
国際展示場駅についた時いきなりアニメ広告にお出迎えされ二人で面食らう。
大阪では絶対ないよ、あのアニメ広告。
やっぱ規模が全然違うからなのかなとポテポテ歩いて変形合体建物へ。
絶対巨大ロボの胸の部分に違いない、帝都のほかの建物と合体するんだとかなんとか言いつつスペースへ行く。
もう数人設営開始しており、私も届いていた本の確認からスタートである。
一冊二冊くらい自宅送付にして置けばよかったなと思ってたがまあいい。
楽しみにしていたミランダ様表紙本の箱をあけたらば目に飛び込むキラキラ!
わーい、すっごく思い通りになってる!
今回せっかく特殊紙使うのでコンセプトは決めてあって、
一冊目のリベル=アーク話は閉架にいつのまにか紛れ込んでた不思議な本でパルルックトワイライト、
二冊目の少大本が夏の強い日差しを受ける水辺のイメージでミランダ様。
ほぼ完全に思い通りになったのでもうなにも思い残すことはない。
三冊目の新刊は別ジャンルで初めてのオンデマ印刷。
こちらは写真表紙でPP加工、その写真がなんとも秀逸。
話の舞台が、古いお城を改築して基地として使っているところだが、ちょうど外国のお城写真発見したので使わせてもらった。
撮った腐れ縁にホントに感謝だ。
中身はかなり濃く印刷されていた。
オンデマってこんな感じなんだなーとなんか感激したですよ。
ただ、本気で濃いのであまりにも長文な時には目が疲れそうだ。
漫画ならいいのかも。

持ってきた荷物はとりあえずぷちポットとやかぐるみと手乗りユリアさんを出して一休みしてたら、
やっぱり第四夫人様に突っ込まれた。
なんか毎度の様式美のようなモンである。
残念ながら自宅から来たわけじゃないので今回あったかいお茶は無かった。
スポーツドリンクは一リットル持っていっていたのでそれを出し、その前にスケッチブックを立てる。
が、上手く立たない。
よくよく考えたら家にミニイーゼルあるのになぜ持ってこなかったのだろうorz。
もういい、私はすれ違い通信に生きる。


受付登録も終わり雑談しながらすれ違い通信してるとものすごい勢いで埋まる。
地図はもうもらわなくてもよく、宿屋地下の泉にアイテムを増やす為にガンガン通信。
後ろのスペースの方もやってるしお隣の売り子さんもすれ違い中。
しかしいいよね、すれ違い通信。
あまり細かい事考えなくても楽しめるって凄い。
そんなことをしていると近づいてくる方がお一人。
なんと印刷会社の方で、利用ありがとうございました、何か不具合ありませんかの巡回。
インテでこれはなかったのでまた二人で感激。
はははい、お世話になってます、今回はオンデマだけでしたが常に大阪本社に本気でお世話になっております……っ!

そうこうしているうちに開場。
第四夫人様は企業ブースに用事があるので旅立ってもらった。
私は片手間にすれ違い通信をしながら持ってきていた本を読み、時々通るレイヤーさんを眺める。
レイヤーさんはインテにはいないので楽しみながら見たりなんか。
本も、手にとってくださる方がいて嬉しい。
文章に集中する振りをしてどうされるのかなーと様子見したりするのもご愛嬌。
再録本が無料だというと面食らわれる方がほとんどであった。
いやだって値段考えるのがめんd(殴)。
コホン、扱ってるのがマイナーカップリングなので、お気軽に広く知って欲しかっただけである。
お気軽という厚さではなかったのは見なかったことにしてくだせぇお代官様。
無料配布の本はよっぽどじゃないと目立たないということで、
持ってるライター型な音楽プレイヤーにメンディングテープでカードをくっ付けてポップにしてみた。
その辺にあるものを有効活用する腕もああいうイベントでは必須ですな。
……最初から作ってこんかいw

一人でニマニマしていると別ジャンルの風色本が売れた!
しかもそれだけを買いにきてくれた!
もちろんカタログのカットには風色の文字なんぞどこにも無い、出すと言ったのはサイトとブログでのみ。
ああ、わざわざ見に来てくださってたんだ、あの暑い中人の中、そのためだけに西に来てくれたんだ……。
すっごい感激した。
戻ってきた第四夫人様から人の多さを聞いてより一層大感謝。

奥様が戻ってきたので今度は自分が買い物に。
財布と地図を持って近在から回り始め、挨拶をしながら購入させてもらい戻って本を置いてまた出るの繰り返し。
アピールやその他書類を入れているファイルの目隠しに、
地球深部探査船”ちきゅう”(詳細はJAMSTECのサイトでどうぞ。端的に言うとボウリングの機械を積んだ船で海底掘削可能な船)のA4判下敷きが挟まっているので、
「とりあえず本は”ちきゅう”の上に置いてく」が合言葉になった。
広義的にも間違ってない、うん。
いや、作業部屋にこれが四、五枚あったので一枚くらいいいかと思って挟んだんだ。
別に死ぬほど”ちきゅう”が好きなわけじゃないんでむしろ好きなのはしんかい6500の支援母船”よこすか”の方だ(意味不明)。
とにかくだ、自分もあちこち回ってたんだ。
東にも行く予定だったんだ。
予定だったんだが……段々すさまじいマンドクセモードに襲われ、西の壁サークルさんに行く事すら諦めた。
いいんだ、どうしても欲しかった本は手に入ったんだからさ。
そしてこの判断が正しかった事は後で思い知らされる事になる。


で、思ったよりもリベル=アーク本が売れて搬入した分は完売。
何より男性の方に手にとってもらったのが嬉しい。
奥様から、「男の人ってカップリングよりもそういう世界観の方が好きな人が多めかも」ということを聞き、
実は潜在的に需要があるんじゃないかなと思ったです。
キャラブックとかに特化するのもまあアリだが、公式から世界観特化の本出ないモンかな。
お隣の売り子さんと『知られざる伝説』や『アイテム物語』、『モンスター物語』の話で、
軌跡の話以上に盛り上がっていたというオチがある。
売り子さんの方も家に全部揃っているそうだ。
私も全部持ってるので、今度実家帰ったら読んでこよう。

とりあえず需要はあるという事はわかったので『軌跡で知られざる伝説は出来ないか』シリーズ、自分が飽きるまでがんばる。
感想ももらえるよう精進精進!


お隣のスペース主さんは昼に東へ出立したのに待てど暮らせど戻ってこない。
うちの奥様が企業主催のイベント整理券当たったので出かけた後も帰ってこない。
どーも、東へ向かう一般の人が人数半端じゃないらしい。
一時間半かけてまだ東へたどりつけていないとか……。
そこでおもいだしてみた、本日の東配置。
東方、ヘタリア、ハガレンにボカロ。
ああ、そりゃビッグサイト終了のお知らせだ
 (戻ってネット確認すると最大の動員数らしかった。さもありなん)。
時間があったら寄ると言ってくれた身内にも遭遇できず。
昼には結構はける印象があるのにいつまでたっても人多かったしね。
西は比較的まったりモード、そしてトイレに行かない自分の体質にこういう日ほど感謝することはない。
すれ違い通信は、モコモコさんがいらしたのでこれまたロイヤルルームへご案内。
奥様がいたタイミングでモコモコさんがやってきて、二人で超テンションアップ。
二人とも大好きなアニメドラゴンクエストの登場人物にモコモコというキャラがいるため。
十中八九そうだろうと思ったが念のためメッセージ確認。

『もこっち!』

ビンゴである。
後に確認すると、唯一アニメDQで参加されていた方の主人公だった模様。
買った本にそうあった。
さすがコミケ、インテでは絶対無いアニメDQが手に入るとは。
ゼノギのシタン先生とこのご夫婦本も会ったので規模がやっぱりちがうんだなぁと思った。
そういや以前に手に入れたシタユイ本もコミケだったな……2003年冬だったよ……。

すれ違い通信は前日にフル充電してたのにもかかわらず二時過ぎぐらいに600人超えでダウン。
700人くらい行きたかったがまあ仕方がない。
周りも少しずつ撤収開始で椅子が上げられたスペースが目立ち始めた。
こちらもちょっとずつ片付けつつ、終了直前に撤収でスペースをでた。
少々トラブルがあり実質的にりんかい線は国際展示場駅にたどり着いたのはその二時間後で、
その日の西→東間もびっくりな事態ではあったがw
帰り、お台場駅で一般のカタギの方々が一気に乗り込んできてびっくり。
どうやらガンダム効果があったようだ。
ついでにお台場で何がしかのイベントもあったんだろう。
大崎駅で降りられるかどうか、奥様と頷きあいながらその時を待つのだった。
無事降りて奥様の泊まり荷物をロッカーから回収、さあ飯食って帰るぞ。
ちょっとウッカリ二時間ほど遅れちゃったけどハマで飯食うんだ。
そんで家かえって奥様と熱い時間を過ごすんだv
足を伸ばせる風呂の家にしてて良かったぜ。
風呂はそれほど自分的な安息の場ではないが(むしろトイレでモノを考える事が多い)、
疲れた日には癒しである。
やっぱりカートを蹴り倒して階段をあげていたので左足が青あざだらけになっておった(汗)。
てか今日って終戦記念日だよな。
なんつー記念日だ。


壷ビエならぬおやかんビエを描かせていただきありがとうございました!
わざわざお金下ろしてまで買いに来てくださり感謝感激です!
連番で続き物と思わせてしまいすいませんでした、手にとってくれて本当に嬉しいです!
携帯からサイトを見てくださっている方、携帯に優しくないサイトですいません、でも心から感謝しています!
他にも、あの日、あの暑さの中で、人込みに負けずに本を見てくださった方、ありがとうございます!
ちびちゃんに注目して見ていってくださった方もスケッチブックの絵の感想をくれた方も、
みんなみんなありがとう。
いっぱいいっぱい言いたい事あったのになーんにも言えずに終わったような感じ。
準備は長く、終わると一瞬というのはインテもコミケも変わらないもんですね。
本当に行けて良かった。

では、旅の終わりはいつも笑顔で手を振りましょう。
また会う日まで笑顔を覚えていてもらえるように。

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