結局のところ全ての原因は映画にある。

 映画を見に行き、近くに座ったおっさん達が酒盛りをする中、ぼんやりと私は宣伝を見ていた。その中にFF9の美麗なCGがあった。おおきな翼が建物を守るように広がっていくのを見てすっかり魅了されちまったのが約一名…。その日は持ち合わせがなかったので(しかも試験真っ只中)すぐゲームショップに飛びこむような真似はしなかったのだが…。これが2001年7月19日の話である。

2001年7月24日
 観測あけで四,五時間ぐらいしか寝ていない頭で梅田をうろつく。もともと日傘をセール中に買ってみようとしていた。無事日傘は手に入ったが、何気なくゲームショップに入ったところ、二週間前にはまったく並んでなかったFF9があるではないか。それから数分。自分の部屋にたどり着いた時にはクーラーよりも寝るよりもプレステに電源を入れる自分がいた。飯も食わず気がつけは真夜中二時。さすがに明日ヘビーな試験があるのでねた。
 ここでSilliaさんちのプレステ環境をば。学生の一人暮しなので部屋が狭い。という事は大型のテレビなどおけるはずもなく(もっと狭い部屋でおいている先輩もいるがそれは置いといて)、音源もモノラル。一年ぐらいはそのままいたが、友人の提言でコンポに接続してやれというので音だけは素晴らしく良い。初めてそれで電源を入れたとき、プレステのロゴが出る時の音楽に重低音があるのを知って感激したのを覚えている。で、本体が置かれている場所は布団がしかれている頭の近く。そのあたりはコード危険区画として有名(?)で、ノートパソコン、タブレット、電話線、携帯の充電器、プレステコントローラー、その他タコ足のコンセントなどなど、全てが密集している。そのうち火事になるんじゃないかと思うが(特にタコ足)今のところは無事。ただうっとおしいのは歩く時になにかのコードを踏む事だ。それさえ気にしなければ気のおもむくままゲームをしてつかれたら寝るという腐った事が出来るのだった。

2001年7月25日
 十時ぐらいに意識を取り戻す。試験は三時からだ。という事は二時ぐらいに部屋を出れば良いわけで…、などと考えている隙にまた電源が入る。「一時までなら大丈夫さっ」。
 試験終了し戻ってきてしたのはやっぱり電源入れ。途中ごはんを食って、風呂に入り、再びスタート。ディスクも三枚目になりいよいよ飛空艇ゲットだぁ。この曲好きっ!FF7の時の「空駆けるハイウインド」並にお気に入りになるわ、などと考えているうちになぜか外が明るい。からすがかあかあと鳴く。
「…しまった、徹夜しちまったぁ!」
 試験勉強で徹夜しろや…。6時ごろさすがに頭がヤバイ事になってきたので街が動き出す音を聞きつつねる。

2001年7月26日
 この日は何もないので惰眠を貪ろうと思ったが電話に起こされ、すっかり目がさえたのでまたこりずにする。この頃になるとお気に入りメンバーも決まってきて、そいつらだけがぼこぼこレベルが上がっている。よせばいいのに、初めてやるのに全員の名前を変えたので解説を見ると変な違和感が。クロノクロスの時もこれと同じ事をやらかして後で混乱したのに、まったく成長していない困った奴である。ちなみに、

 ジダン=トミー
 ガーネット=シリア
 ビビ=ザーゲンティ
 スタイナー=ラディ
 フライヤ=パーレル
 クイナ=ケーニ
 エーコ=サスク
 サラマンダー=カルサート

 となっている。なんかつけ方がごちゃごちゃしている。ゲームの時に使う名前やらお話に出てくるやつらの名前やら。お気に入りはジダン、エーコ、フライヤ、サラマンダーである。ジダンははずせないのだが、エーコはガーネットよりも使える白魔法を覚えられるし、フライヤは槍の竜騎士である(またか<槍)。サラマンダーは蘇生が使えるし、なげるが強力だ。ただ、上の変更名でいくとエーコよりガーネットを入れてみたいところだがまあよい。
 しかし、トランスはなかなかうまく使いこなせない。トランスしてもいきなり戦闘終了する事が多いからだ。なかなか難しいものよのう。
 今日中に攻略出来るかと思ったが一人戦闘不能、後の全員がストップという状態で全滅(しかも雑魚相手)。何…?何が起こった?(説明書を取り出す)『全員が戦闘不能、ストップ、石化、猛毒のどれかになると全滅に…(以下略)』………。なんだと!?くっそぉ、もう一回中ボス戦×2をしなければならんのかっ!この時間のロスのせいで気力もなくなり夜もふけた。そういや最近まともに寝てねえや。で、ねる。結局この日も二時。

2001年7月27日
 試験ラスト。打ち上げに私の部屋が選ばれているので半腐海と化した部屋の片づけをする。だもんでゲームは出来ないかな、と思っていたが時間が余ったので昼抜きでしていた。さすがに30分ぐらいしか出来ないのでチョコグラフを求めて掘って掘って掘りぬいた。
 サクっと試験を片付け9時くらいまで騒ぎ、みなが帰った後やっぱりする。今度も掘って掘って掘りぬいた。と、チョコボが進化したぁぁ!浅瀬だ、浅瀬を行くぞ。なんとなく嬉しく気がついたら12時。こりゃいかん、いいかげんに寝ないと明日は出かけるのだ。その後、友達と打ち合わせをして風呂に入って寝る。やっぱり二時になった。

2001年7月28日
 意識を取り戻したのは8時50分。9時には家賃を入れに行かなくてはならんのに、なんてこったい。あわてて着替えたりしていたらもうちょっとでゴミを捨てるのを忘れるところだった。
 適度に晴れたので23日〜24日の雪辱戦をするんだとばかりに観測をする。うーん、みえるような、みえないような。だって双眼鏡ユーザーだからさ…。帰りついたら12時。とりあえず風呂に入って、今度こそとばかりにラスボスに挑む。うりゃあ!
 で、ぼろぼろになりつつ(生きていたのはジダンとフライヤ。しかも瀕死)やっと終わらせ、THE ENDの文字が浮かびバックにプレリュード(仮)がえんえんと流れている。これを書いている間ずっとだ。やっぱりいいなあ、この曲。8の時はもどきしか流れなかったからちょっと嫌だったけど。これがなくては駄目よね、FFは。


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