戦場に英雄なんていない
いるのは英雄と名づけられた
運のいい人殺しだけなんだ
宗教から御伽噺を取ったら
何が残るんだい?
無駄なほど大きなシンボルが残るさ
御伽噺で生きていける時代は過ぎたんだ
黄金の玉座は血を流している
それを手にするものたちが浴びた
返り血のおかげでね

 

本当の地獄は目の前にあると
なら、本当の天国は己の胸のうちだ
運命に従順するのか
運命より早く駆けるのか

 

がむしゃらに進むことしか知らない
馬鹿のように剣を振るうこともまた道
きっと忘れていたことがある
手を汚して何が得られよう、何処に行けよう

 

鬼になろう、悪魔になろう
それで守るべきものを守れるなら厭わぬ
内の修羅と戦いて内の修羅を克服し
新たな修羅にその身を任さぬよう
祈っているだけでは光は差さないから
光が差すことを信じて動いていたいから

 

本当に必要なものはずいぶんと昔に見つけていた
血の畑を耕そうとも、その手は離れない
贖うだけの時間をも渡してくれる

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