「ざっとこんなもんかな。最近ちょっと腕がなまった気がするなぁ。ボクも精進精進」
そういいながらも、オリビエの前に立てられた的には一箇所しか穴は開いていない。
「……すっげ……片手撃ちで全弾命中か……」
「実はかなり凄腕の方だったのだな……」
「そこ。何をぶつぶつ呟いている。きちんとその技を見ているように。後で全員射撃テストを行うからな!」
ユリアの声にうなだれる隊士もいるが、大半はオリビエの技に魅せられて夢中で彼の模範射撃を眺めていた。その様子に、本当に大丈夫だろうかと若干不安を覚えるユリアだった。
「オリビエ殿クラスとは言わない。だが九割の命中率を切ることだけは許さん」
一瞬酢を飲んだような顔になる一同。平然としているのはユリアとオリビエのみ。
「ユリア君のいうとおりだ。実戦になると100パーセントだったものが七割、酷い時には六割を切ることがある。だから練習では精度を高くしたほうがいい」
「そうおっしゃっていただくとこちらも安心します」
軽く微笑むユリア。これをみれただけでも、今日リベールに来た甲斐があるなとオリビエはこっそり思った。
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ユリアさんに口説いて絡むんだったらいつもと変わらない(を)ので格好いい系でここは描きました。地味にルクスがいる。艦橋メンバーだとルクスが一番好きなもんで……。
その武器を得物として使うのならば精通してないといけません。腕が鈍ったとか言いつつ、オリビエはこっそり努力してるんだろうと思います。