魔女は目覚め 旅人は 入れ替わるように 目を閉じ 後には静寂
その伝説が本当だったかを論じるのは無駄である。
今や、狂えるアルハザードの記した禁書のみが語り部。
かつて魔女は魔女ではなかった。
若くしてその命を散らす宿命であった女を喪いたくない人間がいた。
宿命は宿命、運命の如く可変ではない。
散る命を留めることは叶わず、だが魂は在りし日を残す。
代償は腕一本と、幾千幾万の夜の孤独。
女の魂は在りし日を残せど深き眠りへ。
体は心を求め、年に一度抑えられぬ渇望を纏う(以下破損にて解読できず)。
重ねるが、その伝説が本当だったかを論じるのは無駄である。
旅人を見た年から魔女は二度と現れず、かどわかされたと思しき人すらひょっこりと戻ってきたのだから。
―螺旋図書館司書長の読書録より
なんか自分的に気に入ったようでして、実は今でもひっそりとどこかで続いています。この前時代のお話というか一枚絵というか。狂えるアルハザードってw ハイ白状します、ワタクシ大好きですw 明るいところに戻って来られないような気になるのもご愛嬌。