<<針先輪舞>>

 

 年に一度、魔女が舞う。そんな噂がある街に旅人は流れ着く。永きに渡る旅路の果てに。

   魔女は何かを待っている

   魔女は代わりに持っていく

   魔女は常に泣いている

 様々な言の葉が旅人に押し寄せる。だが旅人は躊躇わない。幾千もの夜を越えた果ての再会を。その表情、その声、その暖かさ。忘れ得ぬ欠片。

 されど魔女は舞う、ただ舞いつづける。同じように違う場所を、くるくる、くるくる。蒼穹の瞳は未だ何も映さず、蒼の鬼火を纏うだけ。

 永遠の一瞬を求め旅人は折れ飛びそうな針の上。惑わず、震えず、全てを乗せて手を伸ばす。魔女が目覚めねば堕ちることも厭わず。

 降り積もった心の欠片を鍵に変えよう。

 喪った刻を力にしよう。

 そして

 

お願いだ、愛しき魔女よ、自分を惑わす魔女よ、手を、伸ばせ

 


 ……なんだろこれ。描いてたら方向性がだんだん見失われてきた典型。こんなはずじゃなかったのに。
 魔女さんはまあ時期も時期なので、万聖節前夜仕様ということで。しかしなんだこのこっぱずかしいポエムは。恥かしすぎるから滅多にポエム書けない。アレだな、数年後に見たとき、生暖かい目でPC木っ端微塵にするんだろう。

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