二階の窓から屋根に上がり、ぼんやりと流れる雲をみる。時々ステラはそんなことをしていた。すぐそばの広場の喧噪はあるが何を言っているのかわからない程度になるので気にならない。
「……はーあ」
 どうも気が乗らない。ここ十日ばかりずっとこんな調子で、大きな依頼に手を出す気になれず小さな依頼をダンデスとともにこなしている。が、その依頼も当然だがいつもの調子のようには行かずダンデスに叱られてばかりだ。
「でも叱ってくれるだけいいよね。だからダンデスさんにお願いしたんだけどさ」
 他のメンバーなら叱りもしてくれないだろう。けれどステラはそれでは嫌だった。わずかのミスが致命傷になるかもしれないのに。危険なことになれば、きっちりとそれを指摘して欲しかった。それが出来るのはダンデスだけだ。
「ステラさん? 居ないのか?」
 玄関の方から自分の名が聞こえてきた。見下ろしてみるとレインヴァルトがいる。
「あ、レインヴァルトさん! ここですここ、やーね!」
「……なんとまたそんな」
 見上げた男があきれたような顔をしている。
「ちょっと待って下さいねー」
 と、おもむろに屋根から飛び降りた。軽くたたらをふみつつも怪我もせず地面へ。
「よっと。あ、中でお茶でもどうですか?」
 戸に手をかけ、そのまま止まる。
「……」
「どうした?」
「ちょ、ちょ、ちょっと。ほんとにちょっとだけ待ってて下さい!」
 言うなりギルドに飛び込んだ。なんだと思っているうちに梯子を持って今度は飛び出してくる。それを開いている二階の窓にめがけて掛け、上ったかと思えば部屋に入ってしまった。
「……鍵をかけていたことを忘れていたんだな」
 その考えを証明するかのように中からドタドタと音が聞こえ慌てたような解錠音が聞こえてきた。
「はあっ、はあっ、れ、レインヴァルトさんすいません、どうぞ……」
「そうまでしてくれたなら入らざるを得ないな……」
 別に立ち話で良かったのだがな、と小さくつぶやく。
「あ、空いてるとこ座っちゃって下さい。今お湯沸かしますー」
「あまり気にしなくていい……が、湯を沸かしに行ったのなら仕方あるまい」
 この後に対して用事があるわけでもないのだがなにかしらこの家に居るのは落ち着かない。たぶん、床を這っているもっちぃという名のプンクックのせいだとは思うが。
「……」
 もの言いたげにもっちぃがレインヴァルトを見上げる。
「すまんな。君のいいたいことはさすがにわからない」
 肩をすくめているところにステラがお茶一式を持って台所から戻ってきた。
「あ、もっちぃ。レインヴァルトさんに針立てたりしてないよね?」
「大丈夫だ。しかし針を立てられるようなことがあるのか?」
「あー。なんか知らないんですけど、アレッティオとエミリオさんだけは立ててますね」
「……そうか」
「で、何のご用事ですか? なにか大きな事件でも? 私程度で役に立てるならなんでもしますけど」
「いや、事件が起こったという話ではない」
 良い香りがするお茶を一口飲みながらステラをみた。
「そろそろ……彼を許してやって欲しい」
「え? 何の話ですか?」
「……」
 レインヴァルトはその質問に答えずに自分の剣をテーブルの上に置く。
「えっと……ぜんぜん話が見えませんが」
「彼に、手入れを依頼した。それがこれだ。親父さんも手伝ってくれたと言っていた」
 見るといい、と勧められるままに鞘から剣を抜く。
「これ……」
 正直、ステラにはあまり武器の善し悪しは分からない。エミリオと話をするようになってやっと興味を持ちだしたくらいだ。そんな彼女だが、レインヴァルトが持つこの剣の素晴らしさくらいはわかる。とにかく綺麗な剣だった。
「……」
「依頼の間に何度か私に話を聞きにきてくれた。彼の師匠殿はそうやって使い手の一番の希望を聞いていたのを思い出した、と」
 まあすこし、没頭し出すと止めなければ脱線が凄かったが、と肩をすくめるレインヴァルト。
「一昨日に仕上がったと持ってきてくれて、軽く振ってみたがそれまでと全然違う。どうしたのか聞いてみたが、柄の方を少しいじっただけだという。だがそれで格段に握りやすくなったし力も掛けやすくなった」
「……そうなんですよね。私も、なんだか知らないうちに持って行かれてたりするんですが、もう魔法の手としか言いようがないんですよ。ほんとに……」
 それなのに、彼は彼自身を信じていない。自分の信頼だけでは足りないのだろう。それを満たせるのは、今はもういない彼の師匠だけなのだろう。
「……私じゃ、ダメみたいだから」
 許す許さないもない。ただ、もう少し信じてあげればいいのに。今思うのはそれだけだ。エミリオが満たされようとそうでなかろうと、彼に対する信頼が損なわれることはない。それはステラの信条。いったん信じると決めたならば。
「おや、こちらも重症だ」
 いったい私は何をやっているのやら、とレインヴァルトはステラから剣を返してもらい、また携帯する。
「とりあえず私が言いたかったことはそれだけだ。一度はお互いきちんと話をするといい。それが相棒と言うものだ。今後継続して契約を結ぶのか、解除するのかもきちんと決めなければならない」
「……わかってます」
「ならもう言うことはない。あ、いや、あったんだった。美味な茶をありがとう」
「え、いえ……あれぐらいならいつでも飲みに来て下さい」
「そうさせて貰おう」
 そのまま大柄な開拓者は家を出て行く。見送り、未だ立てかけられていたままの梯子を見て慌ててそれをギルドに戻しに行く。
「……あ。今港のもの安いんだ……」
 話をしなければならないのだがあれだけ怒った手前なんともばつが悪い。ギルド前の掲示板に安売りの話が貼られているのをみて、とりあえずそちらを先に調達しようと港に向かった。
 いつもより人出の多い港でどうしようか迷ったが、せっかくここまできたのだしと露店街へ。
「ねえおばちゃん、なんで今日こんなに多いの? 安売りだからって言っても限度があるでしょ」
「ああ、さっき臨時の船が着いたんだよ。最近何かとここもにぎやかだろ? で、ものが慢性的に足りなくなってるからってんで本国の方が出してくれたんだよ。おかげで仕入れが速くなってよかったわ」
「へー」
「じゃ、何にするか早く決めちゃってちょうだい」
「あ、うん。じゃあこれと……これ」
「あいよ、毎度あり」
 野菜をいくらかとお菓子をうっかり買ってしまい少し後悔。けれど買ったものは仕方がないと喧噪から逃れるため岸壁の方へ。端まで行けば人もまばらでただ風だけが強く吹いている。
「……あー」
 どうしたものだか。気分転換の意味を込めて港まで来たものの、依頼に出てすらどこかしら鬱々とした気分はそのままなのだ、港に来た程度ではどうにもならない。
「……覚悟決めるしかないよねぇ」
 はぁーとため息。不思議と一番性に合う相棒なのだ、出来れば契約解除は避けたい。けれどそうなる可能性が高い。レインヴァルトの剣をあそこまで仕上げられる腕を持っていることはすぐにひろまるだろう。彼には開拓者を止めても生きていける技術がある。
「私は……そうじゃないもんね」
 その場、その場で一生懸命生きてはきた。けれど根本的に流されるしかない暮らし。もう少し、うまく立ち回れたらば勉強だって出来ただろうし流れ者になることもなかっただろう。自業自得は嫌と言うほど理解している。
「……水。水の気配」
 波の音ではない。それよりももっと厳しい、もっと押し流す。耳の奥で響く水音。
「ええい、あっちに行け!」
 強く頭をかきむしる。奥歯を噛み聞こえてくる幻の水音を頭から追い出す。
「還るもんか。絶対、還るもんか」
「ステラ! あんたいったいどうしたの!?」
「!」
 ディジーが不安そうにこちらをのぞき込んできている。
「なにやってんのさ……」
 たまたま岸壁を見るとステラが頭をかきむしっては頭を抱えているのが見えた。
「なんか調子悪いの? メルフィ先生の所に行く?」
「あ、ううん……ごめん。そういうのじゃないから大丈夫」
 なんとか笑い返す。
「ふーん。ならいいんだけどさ。てかその頭ひどすぎない?」
「……そだね、ちょっと下ろしとくわ。ここじゃ風強すぎてまとめ直しもできないから」
 かきむしったり抱えたりでまとめてあった髪が悲壮な事態になっている。まとめるのに使っていたクリップを外して簡単に手櫛。
「へー。結構長いんだあんた。ぜんぜんわかんなかったけど。っていうかすっごい艶ある綺麗な髪じゃん」
「めんどくさいからさ、ほっといたらこんな事になっちゃって。これはこれでまとめやすいから楽なんだけどね。綺麗かどうかは他と比べたことないからよくわかんない」
 ディジーに笑い掛け立ち上がる。
「なーんか心配だから家まで付いてったげる。最近あんたなんか変だもん。ぼーっとしすぎっていうか。だから怪我されても後味悪いしね」
「はいはい、じゃあお願いします、と」 
 軽口に応じながら家路についた。  広場まで戻ってきたところでディジーが声をかけられた。
「あ、ディジーさん」
「んー? ああなんだ、エミリオさんじゃん。なんか用事?」
 先を歩いていたステラは少し歩みを止めかかったものの、もう少しで家だし、と結局止まらず。
「ステラさん、知りませんか?」
 自分の名を呼ばれてもどうする気もない。
「はぁっ!?」
 けれど、ディジーの心底からあきれたという声に思わず立ち止まってしまった。
「あんたの目って節穴!? そうなんでしょ! 絶対そうだ! 眼鏡の強度あってない!」
「え、いや、良く見えてますよ?」
「嘘嘘嘘。じゃなかったらどこの人間が本人目の前にして「どこですか」とか聞くわけ?」
「本人……って」
 周囲を見回したエミリオと目があう。少しだけ肩をすくめ、軽く会釈した。
「えっ……あの、その……」
「どもです……」
「はっはーん。髪の毛下ろしたステラなんて見たことないから無意識にスルーしちゃったんでしょ」
「は、はぁ。まあ、そうですけど」
「ビックリは気持ちよくわかるわアタシも。意外だったもん」
「本当に……」
「……」
 じっと見てくる視線に居心地が悪くなる。
「ええと……髪はともかく、何か、私に、ご用事だったんですよ、ね?」
「あ、は、はい。その、今後のことを」
「……はい」
 ディジーに礼を言って別れ、エミリオに向き直る。そのエミリオはやや頬を染めつつ、ステラの家で話したいと言い出した。
「いやぁ、こないだあなたが帰ってからあといろんな人に喧嘩したんだなって言われちゃって。穴があったら入りたいって気分だったので……」
「はい……今お茶しかない、わけじゃないのか。さっきお菓子買ってきてますので」
 家に戻って先ほどレインヴァルトを送ってからそのまま放置されていた茶器を片づけて、改めて新しいものを出す。
「もっちぃがいない……良かった、また針立てられるかと……」
「ああ、じゃあきっと私の部屋で昼寝してるんだと思います」
「そうですか。ほんと、良かった」
 茶を注いでお菓子を出しつつ差し向かいに座る。けれどカップを持ったまま飲む気にもなれない。それはエミリオも同じだったようで、しばらく二人とも黙ったまま時間が過ぎていった。
 お茶がだいぶん冷めてきた頃。
「この間は、ごめんなさい。なんか頭に血が上っちゃって、いろいろ言ってしまいました。そんなこと言える立場でも人間でもないのに」
「えっ、いや、こっちこそです……」
「正直に言うと、うらやましいです。本当に。初めて刀匠だって聞いたとき本当にうらやましかった。自分にない力を持った人が、ここにいるんだ、って。とっても優しそうな目をした人なのに武器を作れる人なんだって……。
 メルも同じなんですけど、そういう人に出会えたっていうことは自分としては良いことで、それだけでフロンティアに来て良かったなーって思ってますが……」
 まだ括っていない髪が垂れてきたので肩から後ろに流す。
「で、こっちがそう思ってるのにエミリオさん「ダメだダメだ」って言うしあげくに「何でも出来る」とか言われて頭に血が上りました。ただ、ほんとに。「何でも出来る」って、禁句だと思ってます。少なくとも私にとっては」
「それは本当にすいませんでした。後から考えたら失礼以外の何物でもなかった」
 立ち上がってエミリオが深々と頭を下げる。
「え、そこまでして貰わなくて良いですって。私の沸点が低いのがいけないんですから」
 慌てて頭を上げさせてまた座って貰う。ステラはようやく一口お茶を飲んだ。
「とにかく……凄いと思うんですよ。大好きなものを極める道を選んで進んで。厳しい生き方だと思います。それでも誰に知られることもなくちゃんと修行をしてて。その上使う人のことちゃんと考えた武器を作ってくれる。レインヴァルトさんの剣みましたよ」
「あ……あれは親父さんも手伝ってくれましたし。というか親父さんが大半やってくれました。やだなあ、レインヴァルトさんにもそう言ったんですが」
 照れくさそうに頭を掻く様子はふだんと変わらない。
「きっと他のみんなにも、エミリオさんの腕は伝わる。そしたらみんなもきっとあなたの腕を認めてくれる。そうしたらもう開拓者しなくていいんじゃないですか?」
 そうしたら契約を解除しなければならない。けれどもきっと、それが一番良いことだ。
「いや……僕は、ここではあまりお客さんを作らないようにしようと思ってます」
「え? そうなんですか?」
「本分は開拓者ですからね。だから……よかったらですが、また、誘ってくれたらと」
「……え?」
 思いがけない言葉に思わず呆けた声が出た。
「いやその……いけませんか?」
「いやいやいやいや、すっごくもったいない! ……気がします」
「……修行のやり直し、したいんですよ」
「……」
「レインヴァルトさんの剣はキルケニアでも最高峰って呼ばれる職人達が作ったものだったんです。だから、そもそもそれ単体でかなり高度な完成品なんですね。そういう剣にたいしていったい僕が何をできるのか。親父さんに教えてもらいながら、考えました。親父さん自身、ここで長い間開拓者達の武器を作ってて、師匠とはまた違った方向だけれど一角の人と言っていいと思います。これまではあまりそこまでつっこんだ話をしなかったけれど、今回かなり勉強になりました」
 なんとも、なんとも彼らしい答えだ。
「……ははっ」
 ステラの目をまっすぐ見てしゃべるその様に笑いがこみ上げてくる。なんというか、見事に迷いが晴れた、そんな感じだ。
「あははっ、なんかもう、これぞエミリオさん! って答え返って来ちゃった」
 自分がごちゃごちゃ言うまでもなかったかもしれない。
「いやでも、僕はあなたに言われたからそう考えました。そして修行のしなおしをして、少しずつでも自分自身を誇れるように。まあ、慢心はいけませんがね」
「とはいえ過度な卑下はなんかこうイライラしますからね。そういうバランス取りって難しい」
「確かにその通りです」
 腕を組んで目を閉じる男。
「さすがにすぐ改善、とは行かないのでその辺は許して下さい。がんばります」
「許すも許さないも、己の心次第ですよ。私は……見てるだけしかできないから。何があっても見ているだけ。己の瀬には己でたどり着くしかない」
「……そうですね」
 感慨深くつぶやく様子を見て、やはり迷いは自身の手で振り切るべきなのだな、とステラは思った。
「あ、そうそう。もう一つ」
「なんでしょう?」
「僕は、伝説の武器のことは諦めてないんです」
「?」
 言いたいことがわからない。お茶を自分のカップに注ぐ手が思わず止まる。
「正確には、自分自身の作った武器を、伝説にしたい、ですね。これは武器製造に関わるものなら誰でも思うみたいですが」
「はあ……」
「けれどそれには使い手が必要。それはもう、今回の件で嫌というほど思い知らされました。使われない道具など、その命が絶たれたも同然ですから」
 肩をすくめる様にステラも笑う。
「だからあなたが必要なんです、僕には」
「えっ」
「あなたは絶対に何かを成し得る人だ。だから……」
「またまた。お世辞いったってなーんにも出ませんよ。あ、お茶とお菓子くらいならでますけど」
「お世辞だなんて」
「そーいうのはレインヴァルトさんにお願いした方がきっと早いと思いますよー」
「……いや、僕はあなたがいい。少なくない数の使い手を見てきた、僕の目と直感を信じたい」
 自分にそこまでの資質はないだろう。けれど、そう思ってくれるのも悪くはない。
「じゃあ、なーんにも出来なかったとき、怒らないで下さいね」
「ははは、怒ったりなんかしませんよ。それに何か出来る人だって信じてますから。……あなたのことを、きちんと信じます」
「またまたー。冗談好きですね、エミリオさん」
「そんなこと言ってると何かやったとき一番驚くのはステラさんですよ」
「うん、まあ、そりゃーその通りな気がします……」
 下手をしたらやったことの酷さや重大さに全く気づかないだろうな、とこっそり思った。そもそも何か名声を得たくて動いているわけではないし。どちらかと言えば、まずいことをやらかして全く気づかない方があり得る。
「じゃあこの辺で失礼します。お茶、おいしかったです。ありがとうございます」
「あはは、それくらいならいくらでも。ちょっとは昔取った杵柄を自慢させて下さいな。お茶は前の仕事の時ちょくちょく淹れてましたから」
「それはそれで一つの特技じゃないですか。おいしいお茶はみんなを幸せにします」
「うふふ。そうだといいな、って思いながら淹れてます」
 見送りに立ち上がったところでエミリオから改めて握手を求められた。
「もう一度。改めて、よろしくお願いします」
 その笑顔があまりにまっすぐだから、ステラも心からの笑顔を返した。


 レインヴァルトがギルド主人と話し込んでいると誰かが飛び込んできた。
「ギルド内であまり騒ぐな!」
 主人が釘をさしているがにぎやかに自分の名を呼びながら駆け寄ってくる人間がいる。
「レインヴァルトさん、レインヴァルトさん!!」
「な、なんだ? ステラさんか」
「やっぱりレインヴァルトさん凄い! エミリオさん元気になりました! ありがとうございます!」
「え、あ、そうなのか……」
 両手を捕まれぶんぶんと上下にふられる。
「とりあえず言いたかったんです! じゃあこれで! エウロスの特売に間に合わなくなるから失礼します!」
 そして来たときと同じようににぎやかに去っていった。
「……なんだ。嵐か今のは」
「似たような、ものでしょうかね」
 ふふ、っと肩をすくめるレインヴァルト。
「あの人は、そもそもの発端が自分自身だって気づいてないのですかね」
「そうだろうな。きっとこれからも気づかずにいるんだろう」
「それで周りを巻き込めるだけ巻き込んで一切合切をいい方向に持って行ってしまえるんだから凄い。私としては彼女の存在自体が驚嘆ですよ」
「ふっ、違いない」
 主人と顔を見合わせて軽く笑う。そしてまた、依頼の打ち合わせに戻るのだった。



END


*朴念仁がクサ台詞を吐くと被害甚大だが受ける側も朴念仁だとスルーされる

 って、書き終わったときの所感風に書いてたwww というわけで一番書きたかったとこなんとか終わりました。ゲーム的にはそういうのは表現されてなかったけど、他人同士がなんとか相棒やってんだから引っかかるときもあって当然じゃないかと。そういうの乗り越えて本当の相棒になったんじゃないかなーとか。示唆されるのが手紙だけだからなぁ。ま、捏造し放題。というか痴話げんかでもいいから普通に喧嘩しようよ! そんで、仲良くなってよ!!
2013.8.11

 

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