とにかく先生の技は漢字を撒き散らす。刀をお持ちになられてからばんばん飛ばしておられる。ここでは「水精刀気・鏡」の漢字について少々。
飛ぶのは震(しん)・巽(そん)・離(り)・坤(こん)・兌(だ)・乾(けん)・坎(かん)・艮(ごん)の順であり、それぞれにあらわすものがある。
震…活動、雷
巽…風
離…火、日
坤…地、臣下
兌…沢
乾…天、堅剛なこと、君
坎…水、運河
艮…停止
これらは八卦と呼ばれ中国の易において用いられた(実際はこれを重ねあわせて64卦)。要するに風水に使われているものだ。家相学などでもお目にかかる。鬼門がどうだ、というあれである。
巽、坤、乾、艮はそれだけで方位をあらわす。干支を思い出してもらえれば分かりやすいだろう。それぞれが辰巳、未申、戌亥、丑寅で南東、南西、北西、北東にあたる。これにより方位がきまり、八卦鏡を置く際などの重要な指標になる。ちなみに八卦鏡は凹面鏡、凸面鏡の二種類があり、用途によって使い方が違う。
また八卦碑も重要である。これにはもちろん八卦が刻まれているのだが、先天八卦、後天八卦という二種類がある。
前者、先天八卦は中国の創世神、伏羲が即位した際に黄河の水面に龍馬が姿を現わし、その神馬の背に旋毛があるのを見、それを図にしたものを『河図(かと)』とし、その河図より作ったもの。
北
乾(天)
兌(沢) 巽(風)
東 離(火) (時計回り) 坎(水) 西
震(雷) 艮(山)
坤(地)
南
後者、後天八卦は周の文王が先天の図より作った、もしくは黄河の支流の洛水から出てきた神亀の甲羅をみて作成したとされる。
北
離(火)
巽(風) 坤(地)
東 離(火) ↑↓ 兌(沢) 西
艮(山) 乾(天)
坎(水)
南
さて、占いを大きくまとめると、
1.人間の肉体的「人相、手相、体相」など形態を根幹とするもの
2.家相、風水、姓名など、人間の環境を主体とするもの
3.生まれ年、生まれ日など出生というものを主体とするもの
4.人間の直観力、霊感などを基礎におくもの
と分けられる。トランプ占いやタロットは4に、占星術、四柱推命は3にあてはまろう。風水はそのものずばりの2。ただ、だれでも風水を良くしたら何事も上手くいくというわけではなく、人間の器量というものが一番重要である。
出典:世界占術大辞典(日本占術協会)